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パレスチナの人々と連帯する国際デー2021・共同声明

29Nov

パレスチナの人々と連帯する国際デー2021・共同声明

世界YWCAは毎年、11月29日の「パレスチナの人々と連帯する国際デー(パレスチナ人民連帯国際デー)」にあたり、パレスチナYWCAとともにジュネーブの国連本部で声明を発表しています。2021年11月29日に発表された声明の全文日本語訳をお届けします。


パレスチナの人々と連帯する国際デーにあたっての共同声明

1947年11月29日、国連総会はパレスチナを2つの国家に分割するという決議181号を採択しました。この決議は、パレスチナをユダヤ人のための国家と、アラブ系パレスチナ人のための国家に分割するというものです。同決議はパレスチナ人に国家の独立と主権国家の権利を与えることを求めていますが、74年経った今でも、パレスチナの人々は依然として軍事占領下にあります。彼女・彼らは家や土地から強制的に追い出され、自決権を奪われ続けています。

パレスチナの人々と連帯する国際デーにあたり、世界YWCAとその加盟団体であるパレスチナYWCAは、国連加盟国に対し、パレスチナを国として承認し、占領を終わらせる倫理的・法的義務があることを再度強調します。私たちは、世界中の市民社会組織や個人に対し、パレスチナの人々の継続的な苦しみと抑圧について沈黙を破るよう呼びかけます。

軍事占領下での生活は、パレスチナの人々にとって耐え難いものとなっています。イスラエルは、家の取り壊し、組織的な立ち退き強制、移動の制限、土地の占有といった恣意的な政策を続けています。国際法上は違法であるにもかかわらず、イスラエルはヨルダン川西岸地区と東エルサレムのパレスチナ人の土地における違法な入植地の拡大に向けて絶えず動きを起こしています。東エルサレムのパレスチナ人居住区は、これらの政策の結果に苦しんでいます。2021年5月、シェイク・ジャラ地区の28家族は、何世代にもわたって暮らしてきた家から追い出され、イスラエル人入植者に取って代わられる危険にさらされました。これらの家族は、自分たちが家の正当な所有者であることを証明するために、イスラエルの法廷で何年も戦ってきました。その闘いはまだ到底終わっていません。

パレスチナの経済は、占領によって苦境に立たされ続けており、その結果、パレスチナ人、特に若者の雇用機会が不足しています。パレスチナ中央統計局(PCBS)によると、2020年の若年層の失業率は女性で64%、男性で33%に達し、「ヨルダン川西岸に比べてガザ地区で最も高かった(それぞれ67%、24%)」[1]。 2020年にはイスラエル軍によって3人の女性が殺害され、ヨルダン川西岸、エルサレム、ガザで128人が逮捕されるなど、占領は女性に対する暴力を悪化させています[2] 現在、イスラエルの刑務所には34人のパレスチナ人女性が収容されています[3]。

14年に及ぶガザへの包囲は、文字通り「天井のない牢獄」で暮らす210万人のパレスチナ人の生活に打撃を与えています。封鎖によってガザの経済は壊滅的な打撃を受け、ガザの人々は貧困に陥っています。封鎖により、移動が制限され、物資(特に医薬品)の輸入が妨げられ、電力の供給も制限されているため、医療サービスや病院の運営に大きな影響を与えています。ガザでは4回の大きな軍事攻撃があり、最近では2021年5月に起きた軍事攻撃で、子供66人、女性40人を含む256人の死傷者が出ました。絶え間ない暴力と孤立、そして状況の悪化は、ガザの人々、特に子どもや若者の精神的な健康に大きな影響を与えています。

パレスチナに完全に機能する当局が存在しないためNGOが持続可能な開発を担っていますが、イスラエルはそういったNGOを弱体化させようとしています。その最近の動きとして、イスラエルの2016年反テロ法に基づき、尊敬を集め長年活動している人権擁護団体6団体(Prisoner Support and Human Rights Association (Addameer)、Al-Haq、Defense for Children – Palestine、the Union of Agricultural Work Committees、Bisan Center for Research and Development、the Union of Palestinian Women Committees)を「テロ組織」に指定しました。この動きは、これらの団体を犯罪者扱いし、それらの団体が受けている資金や支援を遮断し、パレスチナとの国際的な連帯を弱めるものです。

私たち、世界YWCAとパレスチナYWCAは、人権と国際法がすべての人に尊重され、肯定され、保護されることを要求します。私たちは、国連安全保障理事会決議242で保証され、決議338で確認されたパレスチナの自決権を支持します。正義ある平和は、YWCAの160年以上の歴史の中で、一貫したビジョンと目標でした。世界最大の女性運動のひとつとして、私たちは、国連安全保障理事会決議1325に詳述されているように、あらゆるレベルの平和構築と紛争解決において、女性と若い女性の役割を主張します。

私たちは、非暴力を推進し、永続的な平和と正義を実現するためには、女性と若い女性のリーダーシップが不可欠であることを知っています。

私たちは、国際社会と政策立案者に次のことを求めます。

・国連決議に明記されているパレスチナ人の権利、特に自決権、自由権、独立権、帰還権を支持し、1967年の境界線上にパレスチナ国家を承認すること。

・国際法および関連国際条約に基づき、人権侵害を続けるイスラエルに責任を負わせること。

・制裁を課し、イスラエルとの貿易を禁止するなど、パレスチナの占領と植民地化を終わらせるための具体的かつ積極的な措置をとること。

今日、私たちはパレスチナの姉妹たち・兄弟たちと連帯し、占領下では正義も平和も持続可能な発展の可能性もあり得ないことを再確認します。

出典:
[1] The Palestinian Central Bureau of Statistics, “On The Eve Of The International Youth Day, the Palestinian Central Bureau Of Statistics (PCBS) Issues A Press Release Demonstrating The Situation Of The Youth In The Palestinian Society” (12 August 2021): https://www.pcbs.gov.ps/site/512/default.aspx?lang=en&ItemID=4046

[2] The Palestinian Central Bureau of Statistics, “H.E. Dr. Awad, Highlights the Situation of the Palestinian Women on the Eve of the International Women’s Day, 08/03/2021” (7 March 2021): /wp-content/uploads/2021/11/Press_En_7-3-2021-WD-en.pdf

[3] Prisoner Support and Human Rights Association (ADDAMEER), “Statistics” (7 November 2021): https://www.addameer.org/statistics

[4] OCHA, “Protection of Civilians Report” (04 June 2021): https://www.ochaopt.org/poc/24-31-may-2021

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