17April


COVID-19に対する世界のYWCAの取り組み

YWCAは、リーダーたちの世界的な運動です。YWCAのリーダーとは、すべての年齢の女性たちです。彼女たちは、問題の解決者であり、変革の担い手であり、ケアの提供者であり、公式・非公式の両面で、それぞれのコミュニティや家族の支え手です。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミックの中で女性たちが、家庭・仕事・家族・コミュニティの最前線を担いつつ、同時にスーパー・ヒロインのマントのほころびのように、自分自身の心身の疲弊にも向き合い、さらに重荷を負っていることを私たちは知っています。これは、世界のあらゆる場所の女性リーダーたちに共通することです。
いま直面している現実の良い面・悪い面を朝から晩まで議論することは可能でしょう。しかし、上記の事実には、議論の余地はありません。

世界中の医療従事者の70%が女性であるにもかかわらず、公衆衛生の緊急事態においてジェンダーの要素はしばしば無視されます。
・COVID-19に抗するために必要な緊急措置は、家庭内労働、子ども、高齢の親戚、病気の家族などのケアにかかわって多くの女性の負担を増加させました。
報道によれば、中国・武漢において、2か月のロックダウンの間にドメスティック・バイオレンスが増加しました。このような現象は、今では複数の国で報告されています。
・学校の休校・閉校に伴い、若い女性の性と生殖に関する健康と権利が危険にさらされています
・このパンデミックへの対応を策定・実施している意思決定者のほとんどが男性です。世界中の国会議員に女性が占める割合はわずか25%であり、各国の首脳に女性が占める割合はわずか10%です。
・経済面では、インフォーマル・セクター(非公式な経済活動)の仕事の大半を女性・若い女性が担っています。彼女たちは、シャットダウンに際して仕事を失うリスクにより多くさらされています

YWCAは、その活動するすべてのコミュニティの独特のニーズ、そしてすべての時代の独特な困難に対応してきたとしばしば言われます。現在のCOVID-19パンデミックは、私たちが知るすべてに対する脅威であり、すべての人、すべての場所に何らかの形で影響を及ぼしています。YWCAは、この問題に世界が対応する一翼を担うためにここにあります。

世界的にかつてない数の感染者数、生命の損失が報道され、このパンデミックは突破不可能なもののように感じられるかもしれません。しかし、このような危機は、YWCAが160年にわたって対応し続けてきたものなのです。

YWCA運動は、深刻な困難の中にあって、機敏でクリエイティブに対応するやりかたを知っています。それは、私たちの人生を織りなす糸のようであり、その生地をばらばらにしようとする脅威にあっても、私たちをつなぎ合わせてきました。その取り組みは今、かつてなく重要なものとなっています。

以下は、このようなリーダーたちがこの世界的危機の中でそれぞれのコミュニティを先導している、ほんの一部の例です。

身体的健康:バングラデシュYWCAと日本YWCA(訳註:名古屋YWCA制作の動画)は、衛生習慣を学び実践できる動画を作成しています。世界YWCAは、コミュニティの子どもたち・女性たちがCOVID-19について知識を広めるための情報ツールを作成しました。韓国YWCAは、マスクの使用についての啓発活動として、医療従事者を優先する「お先にどうぞキャンペーン」を開始しました。

心の健康:スコットランドYWCAは、#YWCANetflixPartyで皆がバーチャルにつながり、パンデミックの中でも心の疲弊を防ぐサポートをしています。世界YWCAは、バーチャル・セーフ・スペースのためのツールを制作し、YWCAの「セーフ・スペース」モデルをオンライン用に整えました。インドYWCAは、インド国内で利用できる心理相談やカウンセラーの情報一覧を作成しています。

ジェンダーに基づく暴力からの保護:米国YWCAは、社会的距離を求められる中で、孤立しているDVサバイバーの助けとなるためにできることを動画で配信しました。カナダYWCAは、COVID-19に際してのジェンダー平等に関するタウンホールを開催し、この危機による影響がジェンダー不均衡であること、政治の対応、コミュニティのためにとられるべきアクションなどを協議しました。ベラルーシYWCAの直接支援専門家たちは、ドメスティック・バイオレンスにさらされている女性たちに、オンラインおよび電話によるサポートを提供し続けています。

コミュニティ支援:韓国YWCAは、53の地域YWCAとともに、第一線で対応にあたる人たちにマスク、花籠、軽食を提供する行動をいち早く起こし、また、最も深刻な被害を受けた地域のためにファンドレイジング活動を開始しました。他にも多くのYWCAが、ロックダウンが行われている中で、Whatsapp、Facebookやメッセージアプリなどでつながりを作っています。オーストラリアYWCAは、学生と一時滞在ビザ所持者のための住居支援、社会保護、参画などに関する多くの共同キャンペーンに参加しています。さらに多くのYWCAが、各国・各地域lレベルにおいて、それぞれのコミュニティを支援しています。

精神の支え:バハマYWCAインドYWCAアイルランドYWCAジンバブエYWCAを含む多くのYWCAが、コミュニティに毎日の祈り、祈りの輪、祈祷カレンダーを提供することで、精神的・エキュメニカルな支援を提供しています

世界中のコミュニティで活用できるツールや資料:世界YWCAは、各国のYWCAでそれぞれのコミュニティの状況に合わせて活用できるツールを作成しました。アイルランドYWCAは、ロックダウン下にある若い女性や働く女性たちにより良いメンタルヘルスを確保するための革新的な資料を作成しました。

YWCA運動は、少女、若い女性、女性が必要とする支援、情報、セーフ・スペースを提供するために活動しています。そして、市民、コミュニティ・リーダー、協力団体、政府機関と連携して計画を策定することで、コミュニティにおいて必須のサービス提供に努めています。これらのコミュニティに根差した意味ある活動は、YWCAの目的とビジョンを具現化したものです。

広がり続けているパンデミックの中で、さらに多くの少女、若い女性、女性たちの命・生活に影響が及ぶでしょう。私たちの社会システムと、それを成り立たせてきたさまざまな前提は、これからも問われ、変わっていくでしょう。そして、世界のYWCA運動がこの変化を前向きな形で先導していく取り組みを、皆さまが支え続けてくださることを信じています。

女性、若い女性、少女たちが「変革」を心に決めたとき、また、危機的状況下で日々変動するさまざまな課題に取り組むとき、すばらしいことが起きるのだということを私たちは知っています。どうか、皆さまの地域のYWCAの取り組みに参加し、その活動を支援し、ご寄付をお寄せください。

「私たちは、これまでに組織された女性たちの、女性たちによる、女性たちのための運動の中で、最も偉大で力強い運動です。私たちは、誰よりも広い視野、深い思いやり、細やかな働きかけ、遠い未来への目線、限りない勇気を持った空の観察者であるべきです。私たちは、誰もに開かれ、心を打つ、先見の明を持った存在であるべきです。」
100年の歴史を持つ世界奉仕委員会(World Service Council)初代議長、ヴェラ・キャッシュマン

世界YWCA総幹事 ケイシー・ハーデン
原文:世界YWCAウェブサイト

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