ひろしまを考える旅

「ひろしまを考える旅」は、日本YWCAが1971年から大切に行ってきているスタディツアーです。

日本全国からの中高大学生を中心に幅広い世代や参加者を迎え、被爆証言・フィールドワーク・碑めぐり・交流会・ワークショップなどを通して、広島で平和について考えます。年代を越えて「核」廃絶に向けて何ができるかを考え合い、被爆の痕跡に触れます。人に出会って思いを聴く、事実を知って自分のこととして考え、現在と過去をめぐります。

ひろしまに出会った若者たち

ヒロシマ・ナガサキで経験した人類への「核」の脅威。現在、地球上では「核」拡散がますます進んでいます。
若者が参加し、見聞きしたものを感じてください。

正しい判断基準とはいったい何なのか

この旅で一番感じたことは原発の問題です。いったいどうすればいいのか。私は、基本的に原発は必要なのではないかと思っています。しかし反対派の人は「危険だ」と言い、推進派は「安全だ」と言います。そして、双方が盾にしている根拠が全然違うように思います。ここで、いろいろなお話を伺って、まだ定説のできていない問題の多さを知りました。なのに、マスコミや反対派•推進派の人々は暫定的にものごとを言っていないでしょうか。
今回の旅で、私たちにはさまざまな疑問と不安が起こりました。正しい判断基準とはいったい何なのか、そして私が何かを決めなくてはいけないとき、どうすればいいのか。私の課題となりました。

1979年 高校2年 M·M

起きたことが、今なお続いている

これが本当に被爆した街?信じられませんでした。大都市広島がそこにありました。あの日の痛みを残すヒロシマは3か所。原爆ドームと原爆スラム、そして被爆者たち。
広島や他の学校の生徒たちと話して、 考え方を知ることもできました。悲しかったことに、どの学校も朝鮮人被爆者について何も言いません。私の学校だけが、それについて口を開きました。
「30年も前のことより、今のことを学ぶべきだ」と、ある人は言いました。が、30年前のこと」ではなく「30年前に起きて、今なお続いていること」なのです。その前に、被爆者の苦しみを学ばなければならない。被爆者の苦しみを知らずに、どうして核廃絶を叫べるでしょう。また、朝鮮人被爆者たちの生活を知り、どうにかして解決しなければならないでしょう。私たちにできる行動は、学ぶこと、訴えること、行動で被爆者をなぐさめること……などではないでしょうか。

1975年 中学3年 S·K

二重の差別という重すぎる課題

被差別部落にある病院を訪ねた。被爆による差別と、被差別部落による差別。この二重の差別は、あまりに重すぎる課題だった。原爆が落ちたとき、すべてが焼かれ、これで差別がなくなると思ったそうですが、事実は正反対だった。十分な救護活動もされず、病気は悪化。二重の差別が容赦なく降りかかった。私は目の見えないご老人からお話を伺った。白内障のためか瞳は白く濁っていたが、どんな目よりも澄んで美しく見えた。その目から涙を流して語ってくださったお話、握手した手のぬくもりを、私は一生忘れない。この旅を通して、私は自分が何をしたらよいのか、そればかり考えていた。

1981年 高校1年 T·M

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