YWCAの風

【読みもの】全国のYWCAにバーチャルでこんにちは!バーチャル訪問記―㉒広島YWCA

今回のバーチャル訪問は、広島YWCAです。1952年10月に設立され、昨年活動70周年を迎えました。3年ぶりに開催される「ひろしまを考える旅」の訪問地でもあり、平和活動としての被爆証言を聞くプログラムなど、さまざまな平和への思いを繋ぐ活動を行っています。また、6年前から「わいわい子ども食堂」をスタートするなど、地域課題にも積極的に取り組んでいます。

今回は広島YWCAのみなさんが、たくさんの写真資料とともにご紹介くださいました。

リポーター(以下、リ): 広島YWCAのみなさん、こんにちは!

難波: こんにちは!広島YWCAです!では、理事のお一人桑田さんからご挨拶をお願いします。

桑田: みなさん、こんにちは!私たちは平和な社会を実現する世界YWCAの理念に沿い、原爆が投下された2年後の1947年、広島流川教会のメンバーを中心に結成し、団体としては1952年に活動がスタートしました。「夢と希望を持ち、広島にある牛田山の若葉のように輝いていく」と、設立当時の資料に記されており、今もその志を受け継いでいます。課題もありますが、被爆都市の当事者としての事業を大切に、これからも進んでいきたいと思います。

リ: ありがとうございました。では、活動の様子もご紹介ください。

河村: はい。では、私たちの大切な活動のひとつ、子ども食堂の様子からご紹介します。

土井: 子どもたちが、一人だけで或いは子どもだけで食事を摂ることのないよう、「わいわい子ども食堂」がスタートしました。一緒に遊んだり、宿題をしながらみんなでわいわいと集まり夕食をともに頂きます。毎回、ボランティアスタッフとともに、保護者分も含めた20食前後を作っています。コロナ禍の制限もありましたが、毎回工夫を凝らしながら楽しく続けています。

河村: ありがとうございました。では、3つのサークル活動についてもご紹介しましょう。

難波: はい、この3つのサークルは、カタカナの「ヒロシマ」を意識した活動です。まず、毎月第3水曜日に活動しているおむつ作り「手のひら」です。廿日市市にある原爆特別養護老人ホーム「清鈴園」(日本基督教団西中国社会事業団運営)へ、手縫いのおしも拭きをお贈りしています。そして朗読グループ「夾竹桃」は、1994年からスタートし、被爆体験記や原爆詩などの朗読を通し、被爆の実相を次世代へ伝えています。そしてヒロシマ学習「カンナの会」は、平和公園内の碑めぐり学習から始まり、現在は毎月第1土曜日に被爆体験や戦争体験を聴いたり、市内のフィールドワークを行っています。日本YWCA主催の「ひろしまを考える旅」に少しでも役に立てればと思っていろんな活動をしています。

中谷: 次に、平和関連の活動をご紹介します。毎年9月9日に平和記念公園にて、サイレントアピールとして平和憲法を支持する憲法9条を印刷したものを市民の皆さんに配布しています。積極的なアクションも大切な活動となっています。また、昨年は呉YWCA・松山YWCAとともに合同学習会を開催し、フィールドワークなど現地にて平和への思いを馳せる活動を行いました。今年は私たちが「軍都廣島」をテーマに準備を進めているところです。今の私たちの思いを次世代にどう伝えるか、私たちの大きな課題です。

河村: 次に、2008年から続く、北海道夕張市の「中学生平和学習受入事業」についてご紹介します。 今年度は中学生2名・引率教師1名が広島を訪れ、3泊4日の日程で平和記念式典への参列や被爆者のお話しを聞くなど、現地ならではの経験を通して改めて平和の大切さを知る機会となりました。また、横浜・平塚・浦和YWCAとの合同プログラムも行ってきました。

リ: ありがとうございました。どの活動も平和の大切さを改めて感じるものばかりで、広島のみなさまのパワーがあればこそ、ですね。では、いくつか質問です。サイレントアピールの際にお揃いでお召しになっていたブルーのTシャツについて教えてください。

難波: この活動のために作ったTシャツですが、行事の際にも会員がお揃いで着用しています。ネット販売も行っていますので、ぜひご購入ください。

リ: ご紹介ありがとうございました。また、子ども食堂に参加しているお子さんについても教えてください。

土井: ご近所のお子さんや、車で来られるお子さんもいます。小中学生中心ですが、赤ちゃんを連れてこられるお母さんもいて、とても賑やかです。

難波: 「ひとり親家庭のために」とスタートしましたが、6年経つと、最初は小学生だった子どもが高校生になり、成長を見守るようです。

リ: 最後に、夕張市からの訪問について、もう少し教えて頂けますか?

難波: 亡くなられた沼田鈴子さんが1992年頃に夕張市で講演を行ったことがきっかけで、夕張市が中学生を広島に派遣しておられました。その後、沼田さんが体調を悪くされて、豊永恵三郎さんが証言をされていました。2007年の広島訪問が中止になり、夕張市に尋ねたところ、市が破綻したために中止になった、とのことでした。そこで、募金活動を行い、中学生を招待し、ヒロシマ学習をしてはどうかとの呼びかけがあり、広島YWCAとしてはとてもいいことだと決心しました。クリスマスのつどいを終えた後、繁華街で募金を呼びかけました。そのことを朝日新聞が取り上げて全国から寄付が集まりました。2020年~2021年は休みましたが2022年は3年ぶりに再開しました。

リ: それは素晴らしいですね!心が通じているからこそ、長年の交流も続いているのですね。今日はたくさんの貴重なお話しをありがとうございました!では、最後にみなさんからご挨拶をお願いします。

広島YWCA: 「ひろしまを考える旅」に、みんな来んちゃいねー!

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