15May


政治ウォッチ!4/25 衆議員憲法審査会を傍聴しました



「衆」議院憲法審査会は、改憲への地ならしであるかのごとく、急ピッチで開催されています。今年に入って早くも7回目の今日は第8章についてです。私たちの生活に密着した「地方自治」について議論が交わされました。
傍聴に初参加したYWCAメンバーの感想を紹介します。


今日取り上げられた第8章「地方自治」は、第92条から第95条までわずか4条で、しかも条文には、肝心の「地方自治」の定義は書かれていません。しかし、国と地方の権限のあり方、今話題の道州制、条例制定権、財政、定住外国人の参政権など、いずれも私たちの生活に密接な関係のある問題を扱っている章です。

始めに衆議院法制局による論点整理が行われ、上記の各論点について、明文改憲が必要、立法措置が必要、いずれも必要ないとする3つの立場を紹介し、次いで各会派の代表者から意見を聞き、その後各委員による自由討議が行われました。ここでは道州制と定住外国人の地方参政権の二点に絞って報告します。道州制は、橋下前大阪知事、石原前東京知事の二人の首長経験者を擁する維新の会の政策の目玉であり、維新と協力して96条改憲を実現させたい自民党も導入に前向きな態度を示しています。しかし、改憲が必要かどうかについては、維新とみんなの党が賛成、自民、公明党は現行憲法の枠内で導入可能とし、民主党の姿勢は曖昧で、共産党が反対と態度が分かれました。そもそも道州制の導入について、地方分権を一層推進し、自治体の課税自主権を認め、条例制定権を拡大したいのか、それとも「小さな政府」を目指して国の役割を最低限にし、福祉や医療などの住民サービスを地方に丸投げしたいだけなのか、市町村合併を加速させ、空港や高速道路建設などの大規模プロジェクトをやりやすくするのが狙いなのか、各党の思惑が透けて見えます。復興が進まない東日本大震災の被災地や、過疎化・高齢化に悩む疲弊した地方など、真に地域住民の立場に立ってこの問題を考えているのか、疑問に思います。

また、在住外国人への地方参政権付与の問題についても、改憲草案で国政・地方選挙ともに国籍要件を明文化し断固反対する自民と、EUなど諸外国の例を引き参政権付与に前向きな公明、永住外国人に地方参政権を付与することは憲法上禁止されていない、という最高裁判決を挙げて賛成する共産と、ここでも意見が分かれました。

全体として議論は低調で、3時間の予定があっけなく2時間で終了となりました。最大会派の自民は空席が目立ち、昨年末の衆院選後唯一の護憲派となった共産党の議員から、こんなにも欠席が多いなら別日程にするべきだ、と苦言が呈されましたが、審査会中私語やスマホのチェックなど、議員のマナーの悪さも目に付きました。

 憲法審査会の会議日誌(衆議院)はhttp://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kenpou.htmで公開されているほか、高田健さん(STOP!改憲・市民ネットワーク)ブログ「憲法審査会傍聴備忘録」http://web-saiyuki.net/kenpou/ では傍聴の感想と新聞各社の記事を読むことができます。


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