10April

世界YWCAの記事から
ポスト2015開発アジェンダに関する話し合いに参加した ニャラザイ・グンボンズバンダ世界YWCA総幹事へのインタビュー


「ポスト2015開発アジェンダに関するハイレベル・パネル(HLP)」の第3回会議が2013年1月30日から2月2日までリベリアのモンロビアで開催され、これに先立ち「CSO(Civil Society Organization: 市民社会組織)プレ・コンサルティティブ・フォーラム」も1月28日と29日に開催されました。「持続的繁栄のために国として必要な要素―経済改革」というテーマで行われた会議では、リベリアのエレン・ジョンソン・サーリーフ大統領、インドネシアのスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領、英国のデイビッド・キャメロン首相が共同議長を務めました。

ニャラザイ・グンボンズバンダ世界YWCA総幹事は、リベリア、ケニア、インドネシア、フィジーからの広い世代からの代表とともにモンロビア会議に出席しました。代表には、フィジーYWCAのジャッキー・コロイ、ケニアYWCAのネリー・ルカル、リベリアYWCAのクラ・フォファナも含まれていました。

以下は、世界YWCAニャラザイ・グンボンズバンダ総幹事へのインタビューです。


1. 「ジェンダーと若者に関する円卓会議」ではどのような戦略や意見が出ましたか?

ジェンダー平等は新しい開発アジェンダに含まれるべきであり、また、今もなお、すべての目標達成の中心であるということで意見が一致しました。不平等をなくすための重要な施策に関しては、その詳細まで、より注目する必要があります。性と生殖の健康と権利(SRHR)も優先度の高い事項として取り上げられました。特に、より多くの人々が、避妊、性教育、安全な妊娠中絶を受けられるようにする必要があります。

教育の重要性も強調されました。世界YWCAは、初等教育だけでは不十分で中等教育と職業教育も含めなければならないと主張しました。中等教育は職業訓練および適切な職業を確保するために基本的かつ最低限必要な教育を提供し、若い女性に経済的機会を創出するものです。中等教育や職業訓練は多くの少女や若い女性がさらされているHIV感染や若年での強制結婚、ドメスティック・バイオレンスなどのリスクを未然に防ぐことが加盟YWCAの活動からわかりました。教育や経済によるエンパワメントによって女性や少女は自分の権利を主張できるようになります。

円卓会議にはアミナ・モハメド(ポスト2015年の開発に関する国連事務総長特別顧問)が出席しました。この会議では、女性に対する暴力、経済的エンパワメント、意志決定への女性の参加、SRHRと妊産婦死亡率の問題についてもジェンダー平等の指標で取り組むべきだと強調されました。会議ではHIV問題が他の問題と比べあまり注目されなかったことが残念でした。


2. ハイレベル・パネルで若い女性の声を代表するYWCAの役割とはどのようなものですか?

YWCAはコミュニティと政策の両方に関わる活動をしています。私たちは、政策提言だけでなく、女性や少女が社会の中で直面している課題に取り組む変革の担い手でもあり、さまざまな状況でグローバルに広範囲なサービスを提供しています。そのため、各地のYWCAは、現実に即した考え方とコミュニティに根ざした実態を、こうした世界的な、さまざまな問題に取り組む場に持ち込むことができます。あえて難しい質問を投げかけているのです。

そういうわけで、モンロビアでは、世界YWCAは意識して対話の中に若い女性の声や視点が反映されるようにしました。私たちは、女性の権利を促進するような世代を超えた考え方を確実に伝えるという責任を負っています。すでに述べた中核的で重要な問題に基づいて、私は新しい開発アジェンダのための明確な財源および説明責任の枠組みを含めるよう強く主張しました。この主張はミレニアム開発目標(MDGs)についての現在の私たちの経験を踏まえて得られたものです。女性の健康、女性への暴力、意思決定への女性の参加などに関する重要課題に取り組む資金が極度に不足しており、資金不足のため実行が非常に難しくなっています。

YWCAはまた包括的で統合されたSRHRとHIVのサービスや情報を、とくに障がいを持つ人や若い女性、その他弱い立場におかれた人々をはじめとして、誰でも得られるようにするためのロビー活動を行っています。包括的な性教育を含めた教育全般にすべての人が参加できるようにすることも極めて重要なことです。


3. 変革を目指すアジェンダと優先課題のどこにギャップがあると感じましたか?

HIVとAIDS関連の団体からは出席者も少なく、意見もほとんどなかったため、予防、治療、HIVとともに生きる人に対する差別などの問題を会議で十分に議論できませんでした。バリで行われる次回会議では、この問題が十分に議論され、国連合同エイズ計画(UNAIDS)による最新の調査も勘案されるよう願っています。

モンロビアでは、民間部門が重要な関わりを持ち、役割を果たしていました。このことは大変良いことですが同時に社会契約の原則は守られなければなりません。つまり、政府は国民に基本的なサービスを提供する責任を果たすべきです。市民社会とくに女性のネットワークが意味ある関与をするための有効な場が維持されなければなりません。最後になりますが、モンロビア会議では、カリブ海地域や太平洋地域などのCSOの参加が少なかったように思いました。グローバルなNGOや世界YWCAのようなネットワークから多くの参加がありましたが、CSOからの参加は不十分でした。政策についての討議がすべての地域の日常的現実にしっかりと結びついたものになるように、この会議などあらゆる会議にCSOの参加がなければなりません。


4. 新しい開発アジェンダを進めるにあたり、信仰に基盤をおいた組織の役割は何でしょうか?

YWCA、YMCA、エキュメニカル・アドボカシー連盟、世界教会協議会(WCC)など信仰に基盤を置く組織は、たくさんの役割を持っています。すべての主要な宗教の支えは倫理観と正義であると言えますが、信仰に基礎を置く私たちは、それらの価値観に基づいてアジェンダを促進します。私たちは勇気を奮い起して、共に活動するコミュニティに影響を与えかつ急を要する問題、たとえば雇用、性に関する権利、HIVとAIDSに関する教育、性教育などの問題に疑問を投げかけます。私たちは、集団として幸福と人権を促進しながら、各コミュニティが独自性を持ち続けるように橋を架けます。実際のところ、世界中の信仰に基盤を置くコミュニティは数十億もの人々に教育、健康、飲み水、衛生、カウンセリング、その他社会プログラムなどのサービスを提供しており、サービス提供者としての経験を生かしています。信仰から力を得た組織は、世界中の人々と価値観、サービスを結びつける最も重要で意味のあるネットワークの一つとして認識されています。


原文:世界YWCA記事(2013年2月22日掲載)
http://www.worldywca.org/YWCA-News/World-YWCA-and-Member-Associations-News/Reflections-on-Monrovia-Engaging-in-the-Post-2015-Debates
編集責任:日本YWCA
翻訳協力:日本YWCAコモン・コンサーン翻訳グループ(浅原由美・宇山智美・加藤美恵子・黒木聖司・小泉延枝・古賀佳子・今野菊代・芝田貞子・林加奈・宮坂浩美・山高万寿子・横山雅代・吉田亜希)

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