エンパワーするNGO 日本YWCA
日本YWCAホーム > YWCAのネットワーク > 世界のYWCA > 世界YWCA機関紙「コモンコンサーン > 132号

「コモンコンサーン」132号 日本語版抜粋 参加する
寄付する

YWCAネットワーク

 全国のYWCA

 (外部リンク)
  →札幌YWCA
  →函館YWCA
  →弘前YWCA
  →仙台YWCA
  →福島YWCA
  →浦和YWCA
  →東京YWCA
  →横浜YWCA
  →湘南YWCA
  →平塚YWCA
  →甲府YWCA
  →新潟YWCA
  →静岡YWCA
  →浜松YWCA
  →名古屋YWCA
  →京都YWCA
  →大阪YWCA
  →神戸YWCA
  →広島YWCA
  →呉YWCA
  →福岡YWCA
  →長崎YWCA
  →熊本YWCA
  →日本YWCA


 学校YWCA(中高)

 世界のYWCA

 →世界Y機関紙
 →国際協力
 →(外部リンク)
   World YWCA


コモンコンサーン
  バックナンバー


 144号(2010/6)
 143号(2010/3)
 142号(2009/12)
 141号(2009/6)
 140号(2009/3)
 139号(2008/12)
 138号(2008/7)
 137号(2008/3)
 136号(2007/12)
 135号(2007/9)
 134号(2007/6)
 133号(2007/3)
 132号(2006/12)
 131号(2006/9)
 130号(2006/6)
 129号(2006/3)
 128号(2005/12)
 127号(2005/9)



132号 December 2006 日本語版 抜粋
cc132.gif
目次

はじめに
今、地球上では
特集:リーダーシップとは
変革を導く:女性と少女をエンパワーする
Take Action:若い女性のリーダーシップを育てる
活動する若い女性たち
HIV/AIDS:有意義なパートナーシップ
ショート・レポート

特集 リーダーシップとは
メアリー・ロビンソン


近代において、選挙で選ばれた数少ない女性大統領であった、メアリー・ロビンソンさんは女性のリーダーシップ構築に全力を注いでいます。アイルランド共和国のロビンソン元大統領は、グローバル・ガバナンス(国際統治)と政策立案の観点から差し迫った人権問題に取り組む団体「リアライジング・ヒューマンライツ(人権の実現)」を創設し、代表を務めています。世界YWCAは、AIDS対策にビジネスウーマンの力を生かすためロビンソン元大統領が彼女たちと共同で設立した「ビジネスウーマン・イニシアティブ(BWI)」と密接な協働関係を持っています。

メアリー・ロビンソンさんは、2007年7月4日から7日までケニアのナイロビで開催されるHIV/AIDS対策における女性のリーダーシップに関する世界YWCA国際女性サミットで基調講演を行います。今号のコモン・コンサーンでは、女性のリーダーシップと女性リーダーの後継者育成のため地球規模で緊急に取り組むべき重要な問題について、ロビンソン元大統領にインタビューしました。



女性のリーダーシップが特に必要とされる問題は何ですか?


女性が最大の影響を受ける問題に焦点をあててリーダーシップを生かすことが大切です。まず、サハラ以南のアフリカにおけるHIVの蔓延です。この地域では16歳から24歳までの少女や女性の感染率が少年の感染率の6倍です。次に極度の貧困。それから、女性に十分な力が与えられていないことが問題です。現在の政治システムのもとでは、この3つの問題に十分に取り組んでいるとは言えません。

私は、女性の権利は人間としての権利であると認識して人生の大半を過ごしてきました。しかし現実をみると、女性の人権は確立していません。それに、実に多くの女性が、自分には権利があるということ、また、妻や母親として、あるいは慣習に従って他者に奉仕する存在としてではなく、あるがままの自分が尊重されなければならないことを理解していません。ですから、このような問題に特に焦点を絞って取り組んでいるYWCAのような世界的規模の組織は不可欠です。

 

HIV/AIDSは世界の女性や少女にとって解決が急がれる問題ですか?


最優先に取り組むべき課題です。というのは、この問題はあらゆるレベルで女性に影響を及ぼしているからです。第一に、アフリカで女性の感染率が男性の感染率より高いことが問題です。ほかの地域では女性と男性の感染率は少なくともほぼ同じです。2006年国際エイズ会議では、AIDSが(レイプなどを通じ)幼い少女の間に蔓延しているという悲惨な事実が取り上げられました。

第二に、AIDSは各国の発展の可能性を損ないます。ですから、このような側面からも取組みが必要です。YWCAによるAIDSに対する取組みの優れた点は、実情に即していることです。HIV/AIDSは単なる病気ではなく、現実的な意味で生活すべてに影響を及ぼすものであることをYWCAは認識しています。効果的な対処には、十分な栄養補給が必要であり、食物や安全な水を得る権利の保障は必須です。少女の教育や女性のエンパワーメントはHIV/AIDSに対処する上で不可欠です。また、レイプや隠れて行われる中絶の横行などジェンダーに基づく暴力に対する取組みも重要です。

こうした問題に取り組むにはすべてリーダーシップが必要です。HIVに感染している女性たちが自ら発言していくためには、多大な支援とカウンセリングが必要です。私は「HIV/AIDSとともに生きる女性の国際コミュニティ」の名誉顧問を務めていますが、家族に病気を持ち込んだと責められ家から追い出されても、くじけることなく闘っている世界中の多くの女性の姿には、この上なく勇気づけられます。こうした女性たちは小さなサポートグループを作り、やがてより大きな輪に連なっていきます。YWCAはそのような女性たちが自ら発言できるようにトレーニングや発言の場を提供しており、こうした支援は大変重要なものです。


女性のリーダーシップ養成に関してYWCAは何が強みだと思われますか?

YWCAには150年以上にわたって築き上げてきた経験があり、リーダーシップを養成する上で非常に大きな力となっています。私は実際にYWCAの活動を目にし、優れた研修プログラムによって若い女性がいかにやる気と自信を持つようになるのかを見てきました。さらに、そうしたサポート、エンパワーメント、メントーリング(支援・能力向上・助言)を大いに必要としている女性たちにYWCAがどのように働きかけるのかも知っています。YWCAは女性が発言できる場―HIVや暴力など身近な問題を安心して話し合える場所を地域に設けています。

 
元アイルランド大統領として、その後国連高等弁務官として、更に現在の仕事を通して、私はYWCAが世界中のいたる所で活動しているのを見てきました。YWCAの世界的な活動の幅の広さは素晴らしいものです。しかもそれらはどれもリーダーシップと関係しています。すべての女性をエンパワーし、意思決定機関に若い女性を必ず入れることで、彼女らが社会に働きかけるために先ず話を聴き、知識を身に付け、研修を受けるよう考えられているのです。


現在のリーダーたちは、次世代の若い女性リーダーをどのように育てていけばいいでしょう?


若い人にチャンスを与えグループ内で責任を持たせましょう。若い人の声に耳を傾け、グループにとって大事な存在なのだと感じさせてあげましょう。人によっては初めてのグループに入ると、人見知りしたり少し萎縮したりしますが、私はこうした場合、ユーモアが大いに役立つことに気が付きました。アイルランド流のちょっとからかうような冗談でも、暖かく協力的な関係を作ることができます。

私は聴くことの持つ力を信じる者です。聴くことによってリーダーはさまざまな発想を得ることができます。話がとても参考になったと相手に伝えることが重要です。私は何度も「思い付きもしなかったわ」と口に出して言っています。これは非常に大事なことです。何故なら、言われた相手は自分が役に立ったと勇気を得ることでしょうから。私は、人生の旅路に人々を誘い込み共に辿ることの大切さを学んできました。これもリーダーシップのひとつと言えるでしょう。


現在のリーダーたちは若い女性からどんなことを学べるでしょうか?


若い女性について私が強く感じるのは彼女たちの自信です。現在の若い女性は私がスタートした地点とは異なる地点からスタートしていると私は感じています。年齢を重ねた女性たちはさまざまな障害を乗り越えることで多くの力を身に付けてきましたが、今の若い女性たちは違います。もちろん、彼女たちには彼女たちの障害があります。しかし若い女性は自信を持ってそれらと向き合っています。そうしたことが可能なのはお手本となる多くの女性がいるからかもしれません。(つづく)

日本YWCAでは、コモンコンサーン日本語版の販売を行なっております。
年4回発行/B5版/1部300円/年間購読1000円(送料別)

ご注文・お問合せ先;
日本YWCA (国際担当:根岸)
Tel:03-5367-1872
E-mailメール :office-japan@ywca.or.jp


 


日本YWCA