2008年01月23日
緊急行動の呼びかけ -世界YWCA・ケニアYWCAより-
ケニア大統領選後の暴動で25万人が国内難民に
昨年12月27日のケニア大統領選の結果公表を受けて、ケニア国内の各地で暴動が勃発しました。対立派は、選挙に不正があって現職のムワイ・キバキ大統領再選を有利にしたと主張しています。選挙後の争いに伴って家々が焼かれ、多くの人びとが殺され、商店街が略奪されるという事態が続いています。これまで500名近くの人が犠牲になり、25万人が暴力を逃れ安全を求めて難民となっています。暴動に伴ってレイプされ暴行を受ける女性も後を絶ちません。
行動の呼びかけ
世界YWCAは、ケニアの苦しい状況を改善するため次の行動を起こすことを呼びかけます。
1.現在進行中の活動の支援と募金について
世界YWCAとケニアYWCAは他団体と連携をとり、積極的な活動を展開し現在の危機に対応しています。ケニアYWCAは、女性と子どもたちへの支援、特に被害の影響を受けやすい高齢者・妊婦・幼子を抱えた母親たちに安全な場所としてYWCAの建物を開放しています。被害を被っているニアンザ地方のキスム地区・シアヤ地区・沿岸地方のモンバサにはケニアYWCAの施設があります。BBC放送によると、数千もの難民がニアンザ地方にあふれ、シェルターと食べ物を求めてさまよっています。
世界YWCAは、レイプ犠牲者のための施設やカウンセラーの手配等、特に女性の性と生殖に関する健康を守る人道救援の必要性を訴えて募金活動を開始しました。どうか、人道救援募金へ協力の輪を広げてください。この募金は、難民や被害者の受け皿となっているケニアYWCAの地域支部施設や、ボランティアの働きを支えます。

募金振込先:
郵便振替 00170-7-23723 「日本キリスト教女子青年会」
※振込用紙の通信欄に、国際協力募金「ケニアの暴動被害救援」とお書きください。
募金期間:2008年1月16日(水)~3月25日(火)
問い合わせ先:
日本YWCA
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-8-8
Tel:03-3264-0661 Fax:03-3264-0663
2.平和構築への女性の参画を求める
国連安保理決議1325、アフリカ連合のジェンダー平等に関する重要宣言は、紛争予防や解決、平和構築プロセスへの女性の参画を求めています。世界YWCAは、ケニア政府と反対派の対立を政治的に解決する調停活動に女性を含めることを提唱しています。現在、調停団には女性は一人もいません。しかし人口の半分は女性であり、投票者の半数近くも女性が占めているのです。
ケニアの政治危機は、もともと根にあった民族対立が、大統領側に猛反発した民族による殺戮行為を引き金に噴出したかたちで生じました。ですから短期目標は、暴動の沈下ですが、長期目標は相互信頼と寛容、多様性の尊重を育むコミュニティーを築くことにあります。この働きにおいて女性のリーダーシップは非常に重要です。
アルファー・コナル,アフリカ連合議長(Alpha Konare, chairperson of the African Union)に、調停団への女性の参画を訴えるEメールを送って下さい。
Email:KonareAO@Africa-union.org
3.女性へのレイプ、暴行の刑事免責を許さない
2008年1月7日付のデイリー・テレグラフの記事に、「社会激変の危機にある中で民族間の憎しみが高まり、怒り狂った暴徒が復讐行為にレイプ事件を引き起こす悲惨な報告が相次いでいる」と書かれています。記事には何百人もの女性や子供たちがレイプされた、という報告が記載されています。集団レイプが報復手段として増加しており、ナイロビ婦人病院では通常の件数の2倍が記録されています。
ムワイ・キバキ大統領と対立派指導者ラリア・オディンガ氏の対話が持たれ、暴動は鎮まりつつあるものの、女性や少女たちの心身を引き裂いた痛み・苦しみ・不正義を不問にしてはなりません。ケニア政府が昨年採択した斬新な性犯罪法が今こそ実施されるべきです。
ナイロビにあるマサル・キベラ・ハルマのスラム地区と、ジャンフリ公園の難民キャンプに4つのレイプ危機センターが開設されました。ナイロビ婦人病院のジェンダー暴力回復センターを支援しましょう。
4.ケニアのために祈ってください。
ケニアの危機を祈りにおぼえる時をもってください。ケニアの人々は平和を求めて祈っています。メディアは1月6日の日曜礼拝での祈りを同時中継で放映しました。「危機に直面しているすべての人を神が守って下さるよう我々は祈ります」と世界教会協議会総幹事、ドクター・サム・コビア牧師は、ケニアの危機に応える声明を発表し、かつて多様な人びとが共存共栄していた地域に生じた暴動は民族対立を根とするものであったことを認め「教会は人命尊重のために指導的役割を果たし、隣人との和解を求めます」としめくくっています。
法王ベネディクト16世は、ケニアの人びとへあてた手紙の中で、「困難な状況を抱えたアフリカ諸国の中で屈指の政治的安定と発達を誇っていた愛すべき国が、一刻も早く民族対立の脅威を取り除けるようにと心から希望しています」と述べています。
YWCA(ワイ・ダブリュー・シー・エー/Young Women’s Christian Association)は、キリスト教を基盤に、世界中の女性が言語や文化の壁を越えて力を合わせ、女性の社会参画を進め、人権や健康や環境が守られる平和な世界を実現する国際NGOです。1855年英国で始まり、今では日本を含む120あまりの国と地域で、約2,500万人の女性たちが活動しています。

